Problem Solving in Clinical Medicine: From Data to Diagnosis
「Problem Solving in Clinical Medicine: From Data to Diagnosis」のレビュー・感想

【診断学の良書】
検査結果の意味付けから、人種、遺伝など幅広いことを考慮にいれ、多くの鑑別すべき疾患の中から、必然性を持って診断するためにはどうすればいいか?が書かれている書。総論と各論の二つのパートからなっており、総論においても無駄がなく、彼の美しい一貫した診断学の哲学が描かれている。
ただ唯一の欠点。各症例提示にSuggested Readingsが記されているが、ほとんどが1990年代前半の論文であり、最新の知識とは言い難い。これは著者の、自分で有用な文献を見つけなさいという老婆心なのか、ただ単に本が古いのか。い...

【体系的に教わらなかった体系的なこと】
病院実習、あるいは研修医の時にいちばん知りたかったことは「この問題にどう取り組むべきか?」という「方法論」であった様に思う。しかし、そういうメソッドを体系化している人は少なく、またそういうませた質問などしようものなら「生意気だ。まず知識をつけろ。経験を積んでから物を言え」と一喝されるのがオチであった。そして一般病院勤務になり、研修医を指導する段になって同じような質問を受ける。やはりここはメソッド的にしっかりしていないと、彼らもまた私と同じような無駄を経験しかねない。そこで探して手に取ったのが...

【鑑別疾患には最適。】
純粋に鑑別診断を考えるという点では、まずr/oすべき疾患や次に考えるべき疾患というような、個々の鑑別疾患に強弱がなく漫然と鑑別している印象をうける。加えて絶対的な鑑別疾患の量が少ない。しかしながら、鑑別に必要な疾患の特徴がよくわかり、検査の順序なども学べ、また考えさせられる。これは良書であろう。鑑別疾患の幅を増やしたい人や鑑別疾患に燃えている人には少し物足りないかもしれないが、鑑別疾患をこれから学ぼうという人にはオススメである。

【EBM + 診断学 + ケーススタディー + 問題 の豪華な内容!】
Section1・2に大別分かれています。S1はEBMや診断学について、S2はおもにCase Studyで各症例ごとに問題がついてきます。EBMについては、この本では基本的なことにしか触れていませんが、臨床現場で威力を発揮するだろうなという雰囲気はつかめます。圧巻なのは診断学で、初診患者さんのだいたいの疾患予想ができるようになります。というのは疾患概念の全く違う病気を同時に思いつくような発想を、練習問題を使って体系的に徹底して教わるからです。いずれもPaul Cutler博士の臨床極意を安価で学ぶことができます。Case Studyに関し...
Amazonで詳細を見る!